フランシス・ベーコン展 東京国立近代美術館 

2013 04 03 13 25 40

鑑賞者が美術作品から受ける印象を大きく二つに分けるとするならば、心地よいものとそうでないものに分かれると思います。もちろん、その中間もあります。

私は、美しいものが好きです。私にとってそれは心地よいものであり、気味良いものです。しかし、不気味なものを美しいと考え、それを鑑賞することが心地よいと考える方もいらっしゃいます。あえて鑑賞者が居心地が悪くなるような恐怖や暴力を「美術作品」として表現するアーティストも数多く存在します。自然、不自然。気味良い、気味悪い。心地よい、心地悪い。美術の印象や好みは主観です。どちらもありだと思います。

現在、東京国立近代美術館でフランシス・ベーコン(1909-1992)の大規模な個展(展覧会)が開催されています。20世紀を代表する画家の1人ですが、私にとって、ベーコンの作品は心地よいものではありませんでした。歪んだ身体表現と共に恐怖や不気味さが一種の「暴力」のようで避けてきました。

ところが、同展覧会のポスターに使用されているベーコンの『ジョージ・ダイアの三習作』(1969年)は、私的には意外な作品でした(上の写真参照)。ピンクのバックグランドに男性の顔が左右正面と描かれています。歪んだ顔の表現は不気味な印象を与えるのですが、私にとっての「いつものベーコン」の作品とは違う。ベーコンの作品に多く表現される暴力性は潜め、「優しさ」とまではいかないですけれども彼らしくない穏やかな作品だなと思いました。というわけで『ジョージ・ダイアの三習作』が気になって同展覧会へ行ってきました。この続きは、また後日。

では、今日はこの辺で。

フランシス・ベーコン展
会 期 2013年3月8日(金)‒ 5月26日(日)
会 場 東京国立近代美術館 企画展ギャラリー
開催時間 午前10時 ‒ 午後5時(金曜日は午後8時まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日(ただし4/8、4/29、5/6は開館)、5/7

展覧会関連サイト
フランシス・ベーコン展特設ホームページ
http://bacon.exhn.jp/