「グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家」 国立西洋美術館 上は見ている

現在、上野の国立西洋美術館で開催されている「グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家」にやっと行ってきました。

グエルチーノは、「斜視の人」という意味で、彼のあだ名でした。本名はジョヴァンニ・フランチェスコ・バルビエーリ、イタリアのボローニャ近郊の都市チェンとで生まれました。展覧会の副題の通り「バロックの画家」であるグエルチーノの作品は、威厳のある生き生きした宗教絵画が特徴です。そして、とてもバロック的な作品を描きます。それはずばり、劇的な光と闇を用いたドラマチックな画風です(バロックのの説明はこちら)。

今回の展覧会は、2012年のチェントで起きた大地震で被害を被ったチェントの市立絵画館の再建のお手伝いという形で企画された展覧会だそうです。内容は、もちろんグエルチーノの作品がほとんどの個展です。好みはあると思うのですが、バロックがお好きな方にはよろしいんじゃないでしょうか。

同展覧会の彼の作品を観ていると、人物が上に視線を向けている作品が多いことに気がつきます。国立西洋美術館所蔵の《ゴリアテの首を持つダヴィデ》(1650年頃)、グエルチーノ 《スザンナと老人たち》(1649-50年)などなど。同展覧会で出品されている、ボローニャで指導的画家として活躍していたグイド・レーニ(彼の死後、グエルチーノがその後継者となる)の作品、《巫女》(1635-36年)、《ルクレティア》(1636-38年頃)の2人の女性達の視点も上の方に向けられています。もちろん、彼らの眼差しは、天界にいる神へ向けられていることは、容易に想像出来ます。

グエルチーノの他の作品を観ても、一番大事な存在である神は、我々の上(天界)にいるという事を思い起こさせるような構図となっていることがわかります(《ロレートの聖母を礼拝する聖ベルナルディーノと聖フランチェスコ》(1618年)など)。絵の中でも「上は見ている」ということでしょうか。それにしてもバロック美術は、「濃い」です。

では、今日はこの辺で。

グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家
会 期:2015年3月3日 (火) ~ 5月31日 (日)
開館時間:午前9時30分 ~ 午後5時30分 (金曜日は午後8時)
※ 入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし、3月30日、5月4日、5月18日は開館)

展覧会公式サイト
http://www.tbs.co.jp/guercino2015/