フィレンツェ、5日目、サン・マルコ美術館、ギルランダイオ、《最後の晩餐》、ユダ

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有名なレオナルド・ダ・ヴィンチの《最後の晩餐》(1495-1498)が製作される以前より、フィレンツェでは、カスターニョやギルランダイオによって《最後の晩餐》が描かれていたとうことは、前回お話ししました。そのカスターニョギルランダイオが描いた《最後の晩餐》の構図には、共通点がありました。上の画像でもわかりますが、まず、食卓の真ん中にキリストが座り、その横には十二使徒の中で一番若いヨハネが眠っています。そして、一人だけ、食卓の手前に座っている人物がいます。その人物が十二使徒の一人ユダです。キリストを裏切った人物として有名です。

この最後の晩餐で、キリストは、ユダの裏切りと自分が十字架にかけられることを(ユダを目の前にして)弟子達に話すことになります。よく見るとユダ以外の人物の頭には、聖なる人物であることを示す光輪(丸い輪っかのようなもの)が描かれています。つまり、ユダは聖なる人物ではなく、我々と同じ一般人ということになります。そう考えると、ユダは、鑑賞をしている我々の世界(俗世界)側に座っているようにも見えます。悲劇の始まりのドラマチックな場面なのですが、ギルランダイオは、とても美しい作品に仕上げています。