マドリード、4日目、ティッセン=ボルネミッサ美術館、フィンセント・ファン・ゴッホ、《(オーヴェル近郊)ヴェセノの眺め》

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さて、西洋美術の名品&名所を巡る一人弾丸旅行第四弾、マドリード編4日目の続きです。

ティッセン=ボルネミッサ美術館で個人的に気になる作品を紹介してまいりました。

しつこいですが、正直、同美術館が、これほど名品を所蔵しているとは、思いませんでした。閉館19時で、17:50に入館出来たがせめてもの救い。館内撮影不可のプラド美術館とは異なり、全ての作品が撮影可というのも素晴らしい。

画像は、フィンセント・ファン・ゴッホの《(オーヴェル近郊)ヴェセノの眺め》1890年です。亡くなる数週間前に描いた作品だそうです(ティッセン=ボルネミッサ美術館のキャプションおよび公式サイトでは、《ヴェセノの眺め》が本作品のタイトル)。

1890年5月20日、ゴッホは、パリから35キロ北の村、オーヴエル=シェル=オワーズへ向かいます。以前より、この村は、ポール・セザンヌをはじめ画家たちを惹きつけていたようで、描きたくなるような美しい場所だったと想像できます。実際、ゴッホも、亡くなるまでの約二ヶ月間、オーヴエル=シェル=オワーズで多くの風景画を描きました。

さて、《(オーヴェル近郊)ヴェセノの眺め》をみてみましょう(残念ながら展示室のライトが作品に写ってしまっていますし、画像でみるよりも、実際の作品は、もう少し鮮やかな色です)。

中央画面一面に描かれているのが、小麦畑です。黄色の穂が風でなびいているようです。絵の具を盛ったようなタッチがゴッホらしいですが、今まで彼の多くの作品で見ることができた筆致の力強さが伝わってきません。一方で、今までで彼の作品にはない「優しさ」のようなものが伝わってくるようです。それを彼の「孤独」や「憂鬱」を表現していると解釈する専門家もいます。その真実を知っているのは、ゴッホ本人ですが、彼自身も自分の思いに気づいていなかったかもしれません。