マドリード、4日目、ティッセン=ボルネミッサ美術館、フィンセント・ファン・ゴッホ、《アルルの湾岸労働者たち》

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昨日の続きです。

画像は、ヴィンセント・ファン・ゴッホの《アルルの湾岸労働者たち》1888年です(この写真も実物よりも赤みが強いです)。《(オーヴェル近郊)ヴェセノの眺め》(1890年)と同じ人物が描いているとは、思えない作品に仕上がっています。

この《アルルの湾岸労働者たち》は、制作年代より《(オーヴェル近郊)ヴェセノの眺め》よりも2年前、ゴッホがアルルで生活していた頃、描かれていたと推測されます。アルルは、日本の浮世絵に魅せられたゴッホが新天地として目指した土地でした。そのアルルに、ゴーギャンも呼び寄せ、新しい表現を一緒に作り上げようと夢みていたゴッホでしたが、実際のゴーギャンとの共同生活は、うまくいかなった。。。有名なエピソードです。

さて、この《アルルの湾岸労働者たち》は、アルルにあるローヌ川の岸辺で石炭を積んだ船で働く労働者たちを描いています。ティッセン=ボルネミッサ美術館の公式サイト(英語)の解説では、1888年8月、ゴッホは、弟テオに宛てた手紙で、ある夜に湾岸労働者たちがローヌ川で働く風景を見て感激し「まるで北斎(の描く風景)だった」と書いていたそうです(*)。

確かに、まるで木版を彫ったような、太くて細長い筆づかいは、ゴッホらしいです。日が暮れた空の描写がオレンジ色から薄い紫色へ変化しています。水面は、空と遠くに見える町並みを映しています。ゴッホは、この風景を憧れの北斎の視点で描いたと推測されます。この《アルルの湾岸労働者たち》が、どこか日本の懐かしい風景のように見えるのは、私だけでしょうか。

*『ヴィンセント・ファン・ゴッホ《アルルの湾岸労働者たち》の解説』ティッセン=ボルネミッサ美術館公式サイト「https://www.museothyssen.org/en/collection/artists/gogh-vincent-van/stevedores-arles(2019年8月27日11:30 UTC)